お噂はかねがね――という感じだったんだが、ついに足を踏み入れた。今回行った元祖ハードロックカフェ東京・六本木を筆頭にいまや国内7店舗、そして近年なぜだかJR上野駅構内にも出店して、そういった意味では元祖の有り難味は徐々に薄れつつあるのだろうか。オープン'83年7月……まあそんなモンかな?(ってそんなニュース、私の記憶にはもちろんナイのだけれど)――全然知らなかったのだが、ハードロックカフェそのものの第1号店が出来たのは'71年6月、場所はロンドンなのだそうである(作ったのはメリケン人)。
思うにハードロックカフェに'71年の雰囲気はない。あるのはもう少し後、70年代後半の良質なアメリカンロックと、80年代を飾った文字通りハードロックなサウンドのテイストであろう……とコノ店に関しては音楽ネタならいくらでも語れてしまうのだけれど、ココはハンバーガーについて紹介する場なワケで、なのでそっちに話を絞りますか…………ってこの際ハッキリ言っちゃうけど、正直言って食べ物なんてどーでも良かったワケよ!だってチーズバーガー\1,680だよ!!おかわり自由のソフトドリンク\420と合わせて、それだけで2,000円超えちまう!
でも本題。上下2つに分かれたバーガーは、上パーツの方にハードロックカフェの旗が刺さっている。パティは180g!!――このハンバーガー"隧"道における過去最大かも知れない。180gまでゆくと、さすがに横の大きさだけでは稼げなくなってくるようで、タテの厚さというか高さが半端でない。こりゃ火通すのはさぞ大変だろ……とつい思う。あらためて画像で見るとオニオンが美味しそう。いや実際美味しかった。トマトも相当な分厚さだ。これまた美味しそ〜に溶け出しているチーズはもちろんチェダー(5種類のチーズから選べます)。ケチャップ&マスタードは例によってテーブルに置いてあり、バーガーの中には入っていない。まぁ典型でしょう。パティともどもバンズもしっかり焼かれており、お味はまぁ普通だったのだけど、いかんせんお値段が……フレンチフライが添えられたプレートに乗ってサーヴされる典型的アチラ流ハンバーガーは、他所なら大概1,000円強で収まっていると言うのに、コノ店の値段はベラボウ。そりゃネーゼミラネーゼ……と思って見回してみると、一杯1,000円するアルコールドリンクを頼んでいる人はほとんど居らず、みなさんソフトドリンクで健康的にお茶を濁していた。まぁ日中だったしね……
もちろんBGM最高!まぁ多少なりともロックやアメリカンカルチャーに興味のある人でないと、この値段は承服理解できないと思う。音楽をはじめ、店全体の雰囲気を楽しみつつ食事するor酒を飲む場所である。今回たまたまスティーヴィー・ニックスの帽子とミック・フリートウッドのハイタムが飾ってある席の近くに座ったのだが、正直ソレらを見られただけでもある種の満足は覚えたものだ。それにしても世界のスーパースターたちの記念品がも〜スゴイのヨー!ホントに。噂には聞いてましたが……って感じでその量と価値には圧倒されまくったので、チーズバーガーの\1,680は、マ、一部拝観料ということで……
ハンバーガー"隧"道は、まず本場・米国の最もポピュラーなハンバーガーのスタイルとはどんなモノなのか?……を言い出すと「ならアメリカ行ってこい!」という話になってしまうので、日本において、正統的スタイルに最も近いハンバーガーを出す店はどこか?――そしてさらに、正統・創作を超えて、純粋に量・質・値段すべてにおいて最もバランスのとれた、いわゆるコストパフォーマンスの高いバーガーを提供する店はどこか?――といったようなことを広く世間に知られたハンバーガーショップ(&その他)の中から探してみよう……というのがそもそものコンセプトなのである。誰も知らない&行けないような穴場店を突きとめなどするのは、あくまで"結果"であって、それ自体本来の目的ではない。要は普段食べ慣れているのより"ちょっと美味しい"ハンバーガーを、身近に探してみよう――ということ。前置きがだいぶ長くなったが、さてそこでようやくこの老舗の登場である。忘れてはいけない――アンナミラーズ
例によって公式サイトを閲覧したのだが、"Anna Miller's History"のボリュームは圧巻!52点もの画像を使い、ショップコンセプトから日本での歴史、現在の店舗紹介と、事細かに記してある。まず冒頭、アンナミラーズは「ペンシルバニアダッチスタイル」であると大きく謳われる――「ドイツからペンシルバニアに移住してきた人々が築き上げた独自の文化で、ドイツとアメリカの伝統を受け継ぎ……」と続くのだが、お店が最初にできたのは西海岸。ペンシルバニアは建国十三州の一つ、東海岸――まぁ良しとしますか。
"since 1973"というから案外古くない。青山店ができたのも'73年6月――当時、日本とアメリカがそこまでシンクロしていたものなのか、現在から見てちょっと想像しにくいものがあって、なので"since 1973"が日本での歴史のことを言っているのか、それともアメリカのことなのか、今ひとつ判然としないのだけれど――まぁ良しとしますか。
実は今回が初めて。「アンナミラーズ」と言うと、有名人・文化人が通ってそうなイメージというのが私の中に昔からあって、事実現在店が残っているあるのは赤坂・自由が丘・広尾・吉祥寺・高輪……など、そう思っても無理のない街ばかりなのである。店の前はよく通るんだけど、入ることがなかった――個人的にはそういう店。
休前日のお台場へ。LONGBOARD CAFEと同じくアクアシティにある……のだが、行く度に感じることなんだけど、金曜のお台場って淋しいのねー。土日はちゃんと賑わうのかな……とつい心配してしまうくらい、人が居ない。そうしたコトも店の印象に少なからず影響してくるので、あながち看過はできない。「お台場アメリカンダイニング」と銘打ち、他店とは違う位置付けの店であるが、根本的な客の少なさにはかなわない。ガランとしてゴージャス(を意図した)な雰囲気は粉々に打ち砕かれていた。本来コノ店は、雰囲気としてはウェンディーズにも通ずる、ゴッチャリとムサッ苦しい、トラディショナルな店構えなのだろうけど、「海とレインボーブリッジ」のロケーションを意識し過ぎてか、妙な妥協折衷の仕方をしているように思えた。ダンス系主体のBGM然り。
青山店以来30年、アメリカの味を日本に伝える老舗レストランは、なんとそのメニューの筆頭にハンバーガーを置いている……ファーストフード店ならともかくレストランにおいてそんなことは今まで無かったなぁ。ベーコンチーズバーガー\998を。手にしたとき温かくなかったのはちょっと……。紫オニオン(多分レッドバロン)は"生"……とーっても辛い!!コレが味の全体比50%くらい。ベーコンはモノは悪くない。パティはまたガサガサの大味なのか……と思ってたら、案外弾力があって味わえる(でもオニオンが……)。トマトは居るには居るが申し訳程度。レタスの下にはマヨネーズが塗られ、ケチャップ&マスタードは卓上に。付け合わせにオリーブ&ピクルス――このパターンも初。しかしこれまたホワ〜ンとしたハッキリしないお味で……。紫オニオンを除き、全体として味にキレなく、老舗にかけた期待はやや裏切られた結果に……イヤちょい待った。よ〜く見ると各店バーガーメニューが微妙に違う……自由が丘は自由が丘の、高輪は高輪の独自のバーガーがあるようだが――単に呼び方が違うだけとか?とにかく、何かしらの判断を下すのはひとまずやめておくことにしたい(これだけ長々綴っておきながら……)。
しっかし検索かけると違う意味で引っかかるページ、多過ぎ!!経営は世田谷区経堂、井村屋製菓株式会社――エェッ!アノ肉まんあんまんの井村屋ですか?その辺りがフードビジネスの奥深さ??
2004.10.23 Y.MT.G.I.フライデーズ――世界56ヵ国で720店以上を展開する、全米一のカジュアルレストラン&バー。日本では'99年8月に渋谷に1号店オープン、現在までに東京・横浜に8店舗――ココまでサイトほぼ丸写し。町田にもある。その町田店にて私が案内された一角は、最初は自分の他、日本人客がまだ2組くらい居たんだけど、そのうち自分と漫研風(=ヤヤ場違いな)女の子2人組を除き、残り全員外人サンになってしまった……町田でですよ!六本木のHard Rock CAFEのときにも南町田のOUTBACKのときにも感じたことだが、この手の店は外国人(米人?)客の集まり方が半端ではない。一体彼らはどこから沸いて出てくるのだろう?六本木・品川辺なら近くの大使館員とか外資系企業の社員なんだろうなぁとある程度それらしい推測はできるのだけれど、町田ともなるとやはり米軍ですか?それともNOVA?
店内は赤と白(と茶色)だらけ。値段はHard Rock CAFEより全然マシ。でも1品1,000円は下らない――のだけれど、量は「バカ」の付く多さなので2〜3人で取り分けていただくのが吉。ココはメニューの写真がとにかく巧いのヨ!メニュー見てるだけで唾液腺直撃必須の超誘惑写真。但し!ハンバーガーは切り株の上に乗ってるワ、ドリンクメニューはオレンジジュースや赤ワインが水柱になってほとばしってるワで、コレらを簡潔に表現するならば、つまり――かなりな「バカ」写真。
フライデーズ・バーガー\1,029、フレンチフライ付。もれなくナイフも付いてくる。切れってコトですか。食べやすくするため?それとも取り分けるため?さて、またしても持ったときバンズが温かくなかった。裏面にはしっかり焼き色が付いてるというのに温かくない……二度食べて二度までそうだったので、調理の上で何か手抜きをしてるとかそういうことではなさそうだ。アンナミラーズでも温かくなかったことだし、ひょっとするとコレはコレで正統な型なのかも知れない……と思い直す。佐世保バーガーを食べたとき「熱くてしばらく持てなかった」と書いたことを思い合わせれば、ひょっとしてコレは持ちやすさへの配慮とか??だとすればアメリカ人って、そんなに……(以下自粛)
中身――中心にピクルスの埋まった紫タマネギ、トマト×2枚――コノ集団を口にすると、瑞々しい……ではなく水水しいお味がする。要はえらく水っぽい。あれ?紫タマネギって普通のタマネギより辛いって言うよネ……ところがこのタマネギはちっとも辛くない(そう思って皿の上に落ちたカケラだけを拾って食べてみたら、えっらーく辛かった!!)。ピクルスは甘目。でその下にレタス→やったら塩っ辛いベーコン→そしてチーズ。パティは例によって消化に悪い硬さ。イヤ、そもそもこのバーガー自体が非常に消化に良くない。よほど強靭な消化器官の持ち主でないと日常的に摂取し続けることは困難でせう。
例によって味ナシ。卓上のHEINZ のケチャップとFrench's のマスタードをお好みでかけるワケで……。まぁこう言っちゃあ何ですが、取り立ててどうと言うバーガーでもナシ……とか思いながら口に運んでいたところ、ふとあることに気が付いた……ガーリックがやたら効いてエラ〜ク辛い、付け合せのフレンチフライをまず口に含んで後、ハンバーガーを頬張る――と、そこに新たな味の均衡が生まれるのである!さらに言えば、音量大き目なアメリカンロックに身を任せつつガツガツガツッ……とかぶり付けば、美味しさが数段アップする……要はノリだね。コッテコテに濃ゆ〜い内装にゴッキゲンなアメリカンロックのBGM、そして自分以外almost外人だらけな店内の雰囲気――というコノ格好のロケーションを味方につけてノリと雰囲気と勢いで頬張れば、コレという特徴のないバーガーだって途端にとびっきりのスペシャルバーガーに変身してしまうワケである。なのでコノ手の店においては真っ向から料理と向き合ってはいけない。バンズの温度や肉の硬さに巻尺当てて計るようなセコセコ日本人になってはいけないのだ。山本直純氏が言う如く「大きいことはイイコトだ!」の精神に則り、正々堂々、口を大きく開けて喰らうべし!ノリで食べよ。
品川店はパシフィックホテルの開放感溢れる前庭に面していて非常にイイ感じ。大勢で繰り出してテラス席を占領し、出てくる飲み物やお皿の大きさに目を丸くしながらワイワイやるのが向き。ちなみに店名の意味は"Thank Goodness It's Firday's!"だそう。日本国内の経営はワタミグループ。サイトの読み込みが遅いのが難ですな。
2004.11.9 Y.M アカデミー賞公式シェフがプロデュースするレストランが目下、東京を席捲中。
「WOLFGANG PUCK BAR & GRILL」「CAFE」「CAFE Jr.」そして今回訪ねた「EXPRESS」と、ビミョーにコンセプトとターゲットを変えながら、都内主要スポットほぼすべてに旗を立てる勢いだ。カルフォルニア・キュイジーヌの創始者ウルフギャング・パック氏プロデュース、本格的カルフォルニア・レストラン「ウルフギャング・パック・カフェ」の料理を今話題のファスト・カジュアルスタイルでお届け――するのがウルフギャング・パック・エクスプレス。要は忙しい人向き。さて"鳴り物入り"大物シェフのバーガーなので、どうせなら味のより確か(そう)な店へ足を運びたいところだが、値段に負けた……だって「CAFE」で食べると\1,800、10月オープンの「EXPRESS」原宿店は11月末まで半額クーポン実施中――980円バーガーが半額の490円なんだモン!
で原宿――これまで訪ねた舶来系各店を思えば、ダイニングとしてやっと時制が一致した感じ?の店内。これがファスト・カジュアル形態というなら、シチュエーションだけ考えたら十分お釣りのくるナイスなムードだ。ここもメニューのトップにバーガーが来る(アンミラ以来)。"カルフォルニア"らしく、軽〜いアメリカンHRが高らかに鳴り渡る……と思ったらすぐダンス系に切り替わった。店員同士の意思疎通は"Yes"。
さてお待ちかねウルフギャングパックのオリジナルパックバーガー(←長いヨ。英名:Puck Burger)。通常\980のところ期間限定クーポンで\490(よって今回チーズなし)。さぁどんなキングサイズのバーガーが現われるかと思いきや……意外!運ばれて来たのは平たいバンズのヨコに野菜の添えられた殺風景な白いプレート。野菜を挟んでお食べ下さいと言われ、さらにココでも別に包み紙を渡される。外付け(?)の野菜はオニオンスライス少々、トマト、そしてキレイに半分に畳まれたロメインレタス――以上。恐る恐るバンズをめくってみると、中には本気でパティ以外なーんも無し。バンズの裏にマヨネーズ、以上。こんな場合、ケチャ&マスタードが卓上に並べられるものだが、それもない。言えば持って来るのか……?
のぺっとした外見のバンズは中身はフワッと食感。下のバンズ(heel)なんざホットケーキのようなきめ細かな表面である。柔らかく、かつ高密度なパン――昔ながらの町のパン屋で売ってるクリームパンの生地が近い……しかもそういう甘さである。不必要に強い甘さの主張。パティはわらじ系――薄く平たい。中は薄ーいピンク色(excellent!)。パティ自身、強烈な味付けはされておらず、マヨもどこぞのキッツーイ味ではない。味のするかしないかのギリギリの中でギリギリの味をパティが放っている。バンズの甘味がリードする、ほのかな味覚の中にすべてが収まっている。意外だ……これがアメリカンか……これがカルフォルニア・キュイジーヌなのか……(なーんも知らんクセに>自分)。
もちろん肉も野菜も素材として抜群で、その点申し分無いのだが、さりとて精進料理みたいにストイックで繊細なバーガー食べさせられてもなぁ……。これで良いのか?と思い続けながら食べた。付け合せナシなのは、実はハナから味の濃いサイドディッシュを前提とした味付けなのかも知れない――とか。「冷凍食品などを極力避け、店頭でスクラッチから調理、また低脂肪など健康面を考慮したメニューが特徴……」なる記事もあったが、やはりハンバーガーはメリハリの効いた、味の輪郭のはっきりした食べ物であって欲しい――と、ほんのりしたパティの味を舌先で味わいつつ、思いを新たにしたのだった。
しっかしウルフギャングとはなんとお下品な呼び様!モーツァルトはウォルフガングなんですけど。
サラダバーで有名な店。'58年米カリフォルニアに誕生。日本1号店は'91年西新宿――アレぇ?もっと前からあると思ってた。91年というとちょうどバブルな頃ですな、フム……。国内ではロイヤルの経営下。例によって入ったの今回が初。
シズラー バーガー¥2,030――今まで当企画に登場した中では最高額。ただしサラダバー付。"サラダバー"と言ってもスープ・サラダ・デザート・ビバレッジバー……がその内容なので、要はハンバーガーをメインディッシュに据えたディナーセットみたいなモン(いや、主客転倒してる気もするんですけど……)。それら込みで\2,030−
評判どおりのサラダバー、ご丁寧にすべての野菜に名札付き。プルーン、チコリー、アーティチョークに私の好きなホワイトアスパラまである。ドレッシングはマヨネーズなども加えると7種類余りもあり、目移り……しかしここで限りある胃袋の空き容量を使い切ってしまうわけにはゆかない。目的は飽くまでバーガー、食前のサラダは一皿に抑え、バーガーの登場に備える……。やがて黒い旗の立ったバーガー来着。付け合せにポテトとピクルス。白いバンズは当企画"初"の表現"ウェット"――表面ソフトで、持つとクチャ〜とつぶれ、手を離すと時間をかけてゆ〜っくりと元に戻る。しかし裏は黒く焦げるくらいにまでキッチリと焼いてあり、かぶりつくとまずコノ焼き目のトーストのような食感が口中の感覚を支配する。コイツはアイデアものだ!バンズがどんなに水気や肉汁を吸ってグダグダにつぶれようとも、裏の"バリッ"だけは最後まで健在で、バンズは決してヘナヘナとしおれ切ってしまうことがない。
中はベーコン、チーズ、オリジナルフライオニオン、その下にパティ。パティは舶来系としては十分柔らかく食べやすい。が、"肉汁た〜っぷり"と言うよりは"脂っぽく"、"旨味"と言うにはやや足りない。いや、アノ脂はベーコンが出してたモノかなぁ……でもじゅうぶん×2!パティの下にちょっとヘタに近い方のトマト、そしてコノ店で呼ぶところの"シュレッドレタス"――コイツはポロポロこぼれるんで好かない。ベーコンとチーズは存在薄。でもベーコンは自己主張過多に陥っていないので逆に良い。印象に残ったのはとにかくバンズの"裏"。この食感だけで最後までゆけてしまう。これまで舶来編に登場したお店の中では一番美味しいかな?フレッシュネスカフェを思い起こさせるサウザン風ソースが付いてきたので、店員が焼き加減を聞きに来たついでにどう使うか尋ねたところ、パティにかけるとのこと。味がにぎやかになって良いかな?酢もきつくない。卓上に用意されたケチャップはHEINZ だったがマスタードはS&Bだった。BGMはアメリカンな洋楽が小さく……
人参スティック美味しかったなぁ〜。ロイヤル自慢のパンもある。バターライスもある。スープも3種類ある。もちろんフルーツもアイスクリームもある……まだまだゆくゾ!!……嗚呼!だんだん遠のくバーガーの記憶……やはりココはサラダバーの店。
2005.1.28 Y.M100店目は随分と時間がかかった。候補として考えていた3つの店には巡り合わせ悪く結局何処にも行くことが出来ず、これ以上空白をつくっても……と計画の見直しを始めていたところに、調べるほどにグングンと興味の広がる店が現われたので、本命3店を退け、思い切ってこの店で100店目を飾ることにした。
これから語るのはアメリカのホットドッグチェーンの話である……おいおい!とは現に私もそう思っている。そのうえしかも、ホットドッグ屋に行っておきながらハンバーガーを頼むとはどういうこっちゃい!――とは現に私もそう思っている。それは「此処の蕎麦屋は美味しいから」と、とっときの店に友人を連れて行ってやったにも関わらず、カツカレーを頼む彼の声が意識の彼方から遠くぼーんやりと聞こえてきたときと同じくらい不可解で気持ちの悪い、一種名状し難い「不条理」と言ってよい。しかし私はかつてココでも同じような不条理をしでかしている。取材のためとは言え、この度重なる不条理には我ながら限界を覚える。
情報不足から、私は最初コノ店のことはさほどに思っていなかった。と言うか、まさかここまで大そうな店だなどとは露ほどにも知らなかったのである。とにかく情報不足と世界の狭さが致命的であった。
1916年、ネイサンはニューヨークのコニーアイランドにホットドッグスタンドを出す。マクドナルド兄弟がカリフォルニア州サンバーナーディノにレストランを開いたのは1940年。ちなみにホットドッグの誕生については1871年、チャールズ・フェルトマンというドイツ系の肉屋が、"同じく"コニーアイランドにスタンドを始め、ミルクロールに挟んだダックスフントソーセージを初年度に3,684個売り上げて繁盛した云々という記録があるそうだが、実はネイサン・ハンドワーカーはそのチャールズ・フェルトマンの店で長い間働いていた人物であり、それが独立して自分の店を構えたわけなので、上で書いた「同じくコニーアイランド」というのは話が逆である。片やハンバーガーの誕生が1904年だとしたなら(コレには諸説あるようで「世に広まったのが」という言い方の方が正確なようだ)、ドッグの方がバーガーより長い歴史を持つということになる。そう聞かされてみれば確かにハンバーグなんて軟いモノを挟むより、形のしっかりしたソーセージを挟む方がより自然な発想のように思えてくる。バーガーもドッグもいかにもアメリカ的な食べ物と評されるが、元を辿ればどちらもヨーロッパ、それもドイツの肉料理が原点(よく考えれば"ハンブルグ"も"フランクフルト"もドイツの都市名だし)。歴史は常に東海岸から。
2号店を出したのが39年後の1955年と言うから、スタンド一筋にやってきた職人気質な店だったのだろう。アル・カポネ、フランクリン・ルーズベルト、ロックフェラーはじめスゴイ名前が歴史を飾るこのホットドッグスタンドは今や全米に1,000店、海外10ヶ国に及ぶ。そして2003年、日本展開の権利を得てネイサンズ・フランチャイジー・オブ・ジャパンを興したのは最後の最後の“呼び屋”横山東洋夫氏であった。残念ながら私の世代では、リアルタイムにその名を意識する機会というのはまず無かったわけだが、所謂「外タレ」の名プロモーターである。湯川れい子さんが『熱狂の仕掛け人――ビートルズから浜崎あゆみまで、音楽業界を創ったスーパースター列伝』という著書の中で横山氏について触れているそうである(未読)。それにしても『熱狂の仕掛け人』、超絶に面白そうな本である。同社社長には都内でハンバーガー店を経営していた関根正義氏が迎えられ――とのことだが、関根氏が何と言うバーガー店を経営していた/いるのか、調べたが、残念ながら判らなかった。
1号店は原宿――チェーン展開している店の場合、私は極力最初の店に行くことを決めている。YMスクエアの1F入口脇にスタンド、B1Fに店舗。店内はレジのみでイートイン席は店外、向かいの店舗との間を隔てる通路にテーブルが並べられている。しかもこのB1F、外気に通じる吹き抜けの半地下なので陽も差さず、これからの季節、寒いこと請け合い。向かいはかつてスポーツ店だったが、つい最近古着屋に変わって人の出入りが途端に増しており、その波及もあってかコノ店のレジにも度々注文の行列が出来るが、しかしそれも5〜6分もすれば解消する。サーカス団の大テントを真横からシルエットで見ているような店名ロゴ――う〜む、アミューズメント!店内左右に「コンディメント」というコーナーがあって、要は自由にトッピングできるのだが、案外とみなさん利用しない。スーパーチーズバーガー単品\700、Sセット\970、Mセット\1,010。ポテトに興味が無いと言うか、バーガーの味の邪魔をするポテトはなるべく回避する方向にある私は、お得でなかろうが単品でゆく。バーガーを食べ終えた後、バーガーの余韻がポテトの油で掻き消されてしまうのが堪らなく嫌なのである。
バンズはフンワカしない硬めの白い生地で、表面白ゴマ。「サンワローラン」と書かれたパン箱が大量に積んであった。裏マヨ、フリルレタ、トマ、シュレッドオニ、ピク×2、ケチャ、チー、パティ、その下にもう1枚チー、下バンズ。正直キッチンのお兄ちゃんたちの姿を見たときにはさほどの期待はしなかったんだが(スタッフ各位、失礼!)、意外やおいしい!まず肉が美味しい。やさしい塩味で焼き加減も弱め、軽く振った黒コショウはピリッと来ずに味にほんのり広がりを添える役回り。トマト+ケチャップがもたらす爽やかな甘味、オニオン+ピクルスの爽やかな酸味、フリルレタスも量質とも十分!その中でチェダーチーズがマイルドな味を意外なくらいしっかりと覗かせている。大概のケース「馬群に沈む」のが常なのだが、そこは2枚の強味か。それぞれが役割をきちんとこなしながらバーガーとして巧い融合の仕方を見せている。それもこれも主軸たるパティの味がしっかり据わっていて初めて成し得る業。それにしてもホットドッグがトッピング自由であることを思えば、ココのバーガーはずいぶんカッチリと味が決まっている。そのホットドッグ\320、チリドッグ\390。
さて100店記念ゆえ、以下いつもより多く回しておりまーすっ!
調査の途上、こんなページを見つけた。映画中にハンバーガーが登場するシーンばかり集めた雑誌の特集記事を紹介してくれたのは某文芸誌編集N氏だったが、コレはそのミステリー版。小道具として使われるハンバーガー、ホットドッグ……という視点に端を発した食文化、社会事情、さらには食の歴史考――只々感服!よくもまぁソツなくまとめられたものである>DANchan氏。このページの下部に米国4大バーガーチェーンの件があって、人気投票をすれば1番は(我が)ウェンディーズになることが多いなんて話が出て来る。そうだよねぇ〜!それが普通の味覚でしょ。
こんなページも見つけた。ハインツのお得意さま紹介といった趣旨のページ。これまで行ったアノ店、コノ店、コノ店も登場して、ホッホォー!これまた面白い。こんなアプローチもある。調味料メーカーから見た――という、視点と発想の転換がポイントですな。
ネイサンズの日本1号店を何ゆえ原宿にしたか、決定的な記事は見つけられなかったが、「原宿」で「ホットドッグ」と言ったら「原宿ドッグ」。ワッフル生地でプロセスチーズを包んだスナックで、どちらか言えば古いパン屋さんでよく見かける菓子パンだ。なぜ原宿ドッグと言うのかと語源を調べてみると、なんと冷凍食品のニチレイのサイトに「発売当時(昭和62年)若者に人気があり、流行最先端の街である原宿のイメージと、手軽に片手で食べられる「ホットドック」のイメージを合わせ命名しました」なる文を見つけた。驚いて電話までして聞いてみたが、しかし残念ながら電話でははっきりとした回答は得られず、それでも「命名しました」という限りは、ニチレイが開発したととらえて間違いないだろう。ちょっと驚いている……。
話戻ってバーガー&ドッグ。先述の関根氏によれば「米国ではハンバーガーよりホットドッグの消費量が多い」とのことであり、またDANchan氏もズバリ「1999年、アメリカ人は200億個のホットドッグを食べた。一人当たり年間73個になる。これは、ハンバーガーを上回る数である。ホットドッグはハンバーガー以上の「国民食」かもしれない」と書いているとおりに、本場米国ではハンバーガーよりホットドッグの方がよりメジャーな食べ物という認識でほぼ間違いないだろう。ココでは「ハンバーガーと言えば……」などと書いたものの、しかしどう考えてもスタジアムにはホットドッグの方が相応しいし、映画館にしたって全く同じイメージである。ちょっとしたスタンドにも高速道路のSAにも必ずある。身の回りのどこにでもある。そう考えると、ホットドッグの方がはるかに日常生活に入り込んでいるのである。そこで不思議なのは、これだけ身近に浸透していながら、なぜ日本ではホットドッグよりハンバーガーの方が注目されるのか――という点である。が、コレについては一考するまでもなく、どこをどう考えてもマクドナルドの力ひとつの功績だろう。マクドナルドの歴史を紐解けば、いかに効率的なシステムを「売るか」という一点にベクトルが集中しており、「食べ物も売るがシステムも売る」というその発想が第2次大戦後の米国の世界戦略とこれ以上ないくらいに巧く合致して、その結果、世界を覆い尽くすまでにハンバーガーが広まることになったのではないかと考えられる。なので以来「アメリカ」と言えば「ハンバーガー」ということになった。国家の名を戴いたのは本国No.1のホットドッグでなく、次点のハンバーガーの方だったのである。これはハンバーガーにとって必然と言えば必然なのだろうが、しかし偶然と言えば偶然のことである。もしマクドナルドがホットドッグスタンドだったら、今頃ホットドッグが名実ともに世界を席捲していた筈だからである。関根氏はあわせて「日本でもホットドッグ文化を根付かせたい」と述べているが、そう、確かにマックを介さない形での米国文化は是非見てみたい。いずれにせよ、90年の歴史を誇るホットドッグチェーンを取り上げたことにより、食の歴史に直結し、文化に触れ、これまでになく様々な情報を集めることが出来た。100店の節目にふさわしい展開ということで、我ながら満足している。
2005.11.23 Y.M『フォレスト・ガンプ』を観た。今ごろ初めて観た。それでコノ店へ行ってみたくなった。「どんなバーガーか読めてしまう」なんて以前確かに言ってはいたが、それでも行ってみたくなった。「1994年のアカデミー賞受賞映画『フォレスト・ガンプ』をテーマにしたアメリカン・シーフード・レストラン」で「主人公フォレストが友人ババの遺志を継ぎエビ漁業を成功させた後に、レストランをオープンすればこうなったであろう、という想定がコンセプト」のお店。私は最初、映画にアイデアを得た日本人がやってる店とばかり思っていたので大して注目していなかったのだが、コレがとんだ見当違い。1996年、米加州モントレーに1号店をオープンし、現在全米15店、バリ島やフィリピンにまで店を広げるグローバルなレストランだった。舶来系の情報にはどうも疎くてイカン。日本は大阪と東京。コノ店の売りのひとつに"Waterfront locations"というのがあり、殆どの店が海を臨む水際の立地に在るのだが、ババ・ガンプ・シュリンプ東京は、文京区は春日、LaQua1F。一応は温泉場ということで水際判定セーフ?店の前にはウォーターシンフォニー(要は噴水)もあることだし。あるいはお台場辺りに開くべき店だったかも知れない。日本での経営はWDI。
映画に倣い(ならい)走って入店(←アホ)、一歩入ると……BGMはなんと!ステーシーQの「トゥー・オブ・ハーツ」。一応全米トップ3ヒットだけど('86.10.11 No.3)、しかし結果として彼女は限り無く一発屋さんであるから、もう二度と聴くこともなかろうと思っていたのが、まさかこんなトコロで20年ぶり(エーッ!もーソンナなんのぉ?!)に耳にしようとは!しかも聴いた瞬間すぐ曲名思い浮かぶ私……。その後も着席のタイミングでロバート・パーマー「恋におぼれて('86.5.3 No.1)」のカッチョいいイントロが、続いてフォリナー「アイ・ウォナ・ノウ('85.2.2 No.1)」と80's が結構な大音量でかかる。映画の余韻からまだ醒め切らぬうちに駆け込んだので「劇中のシーンをインテリア・モチーフに取り入れた」店のディテールに目を輝かせ、奪われ、細め、そしてメニューにババ・ブルーの写真を見たときには少し目を潤ませた。「エビ漁の漁師小屋の雰囲気で作られ」た店内のトタン屋根の天井の上を、時おりジェットコースター「サンダードルフィン」が通過する振動が響き、響いたかと思えば次の瞬間にはもう視界前方、東京ドームをバックに絶叫を撒き散らしながら疾走している。卓上にはピンポンラケット型のドリンクメニュー、それとブリキのバケツ――中にHEINZ のトマトケチャップ(とタバスコ)とブラウンシュガー色のペーパータオルが大胆にも丸々1本突っ込んであり、豪快。店内数箇所のモニターではフォレストが一日中出突っ張りの熱演を。併設するショップには劇中の映像写真、衣装などとともに「Tシャツ、帽子、ぬいぐるみなどのオリジナル・グッズも販売しております」が、愛らしいシュリンプのキャラクター“シュリンプ・ルーイ”についてはウ〜ン……
オールアメリカンハンバーガー\1,386、追加トッピングのチーズ\105。米国サイトでは「Sorry, no Shrimp on this classic!」と断っているくらいで、シュリンプバーガーではない。映画に感動してシュリンプレストランに行き、だのに一匹のエビも食べないという、そこまでの不条理はさすがに出来かねて、\600のサイドシュリンプを併せて頼んだ。おともには劇中、幼なじみのジェニーちゃんが叫ぶセリフを名にしたスムージー、RUN FORREST RUN \777を。平らなブリキのプレートの上にはフォレストの地元の地方紙?"GREENBOW COUNTY DISPATCH"(グリーンボウ郡特報)が敷いてある。付け合せはフレンチフライにコールスロー、タテに割ったピクルスがゴロンと、そしてサウザンソー。バンズは裏がこんがり焼けているが、温かくはない。少しモサついてあまり良いバンズとは言えない。下はシュレッドレタ(例の食べにくいヤツ)、シュレッドレッドオニ、真っ赤なトマ2、チェダーチー、パティ、下バン。実はパティが美味しい。至極適当な焼き加減、挽き加減、そして噛みしめると溢れ出す旨味――しかしバーガー全体をキリッと締めるものが不足していて、パティの美味しさがいま一つ活きてこない。もうひと味欲しい――その役目はサウザンソースではなかった。ケチャップをかけたところ、コレが正解。珍しくケチャップのよく合うバーガーだった(ココでも取り上げられているくらいで)。串に刺さったサイドシュリンプはまぁ取り立てて……。カクテルサラダで食べたいかな?
フォレスト・ガンプとババ・ブルーは軍隊に入隊したその日、バスの中で意気投合して、以来"豆と人参"のようにいつでも一緒だった。ベトナムでの配属も一緒、夜と言わず昼と言わず、雨と言わず晴れと言わず、フォレストはずっと隣でババからエビの話を聞かされ続けた。無数の奇跡を事も無げに話すフォレストの口からは、ババの人となりについて、エビのこと以外そう詳しくは語られない。実際ババ本人が登場するシーンもごく僅かでしかない。しかし彼が戦死した後も、フォレストのモノローグはババとの約束であるエビ採り船の話を中心に進む。独り海底のガラクタばかりさらえていたフォレストのもとにベトナムでの上官であったダン中尉が加わって、幸運と二人の努力のおかげで、ついに事業は12隻の"ジェニー号"を有するまでに成功する。結局創始者であるババは、悔しくもコノ事業に実際に参加することは出来なかったのだが、しかし彼が描いた素晴らしいアイデアと情熱は、当初の予定通りババ・ガンプ・シュリンプ社として見事に実を結んだのである。フォレストは親友との約束を何よりも優先させて、しかし力むこと無く・気負うこと無く、無欲恬淡、風にそよぐ柳のような素直な心で果たし、そして一財を成すまでに上り詰めた後も、生涯の友人とその家族のことを忘れることは決してなかった――そんなお話。
2005.12.30 Y.Mホブゴブリンとは英国ウイッチウッド・ブルワリー(Wychwood Brewery)社が醸造するビールの銘柄である。
●エール
このエールタイプのビールの名を冠したパブは、イギリス国内に30店舗以上展開しており、日本においても2000年11月、港区赤坂にHobgoblin Akasakaがオープンして、これで日本のビールファンは豊富なブリティッシュビールの数々を都内で楽しめるようになった。
客層は都内在住の英国人や米国人が過半。地下特有の、湿り気を帯びた冷気を漂わす赤坂店は、黄色の壁、赤いクロスの天井に一段上がったダイニングエリアは木のフロアで暖色系の組み合わせ。その黄色い壁を大小無数の額に入った写真が埋め尽くし、華麗なランプが天井から下がるヴィクトリア調の店内に、全長7〜8mはあろうかというカウンターが店の奥へと延びていて、生ビールのタワーがざっと10台、ニョキニョキと中に聳え立っている。これが本場のオーセンティックなブリティッシュパブなのかどうか、私にはまるで判断が付かないのだが、「そうだ」と言われれば「そうね」とも思える佇まい。こうなると入り口頭上の「非常口」の3文字がひと際ミョウだ。
フットボールや大リーグなどのスポーツ中継で盛り上がる……のは今や「基本」ですな。奇しくもサッカーアジアカップ準決勝の行われた当夜、赤坂の街は至るところ、店頭に「LIVE」の文字を掲げた店ばかり。これぞ奪い合いの様相……。
●サークルマスター
さて名代のホブゴブリンの生を飲もうとしたら、これが品切れ。別日六本木店に行っても同様だったので、まぁそういうことなんでしょう。しょーがないので瓶ビールサークルマスター\1,000を頼んだら、グラスに注いでくれたまではいいが、空になったビール瓶は無常にもその場でゴミ箱深く捨てられてしまい、出て来たのはグラスだけ。ビール好きなら、ラベルをしげしげ眺め回しながら、しみじみと舌の上でホップの苦味など味わう場面だと思うのだが……ムゥ〜、てんで人情てぇもんをわきまえておらぬなぁ……などとも思いつつ、ま、いっかと。
ちなみに六本木店は赤坂店よりはるかに大きな店構え。カウンターもズドーンとさらに長く、その奥のダイニングエリアがこれまたずい分大きく間取りされていて、日本人である私にとっては広々していて大変居心地よく思えたのだが、本場のオーセンティックなパブが果たしてこんなに広いものなのかどうか判らないので、その点良いとも悪いとも……スイマセン、煮え切らぬコメントばかりで。
お隣は系列店のLEGENDS SPORTS BAR。背中合わせと言ってよい関係で、ひょっとすると両店、キッチンはつながっているかも知れません。……アレ?LEGENDSにもバーガーあるじゃない。
●ブリティッシュフード
さてサイトには「日本で最高のブリティッシュフードを」などと書いてあるのだが、メニューを見れば「ブリティッシュフード」とあえてくくるほどの偏りも特段なくって、バッファローチキンであるとかトルティーヤであるとかナチョスであるとか、毎度の面々が要所を固めている。それにこっそりと乗るカッコウで、ハンバーガー。
100%ビーフ バーガー、フライドポテトとサイドサラダ添え\1,600。ポテトは今まで食べた中では一、二を争う太さ。
グラハム系の扁平バンズにマヨネーズ、シュレッドしたレッドオニオン、ビーフパティ、トマト×2、レタス、下バン。パティはアチラ好みに焼き方かなり強めの固め。ブラックペッパーが少量振ってあり、コレとコゲの香りで食べさせる。その他、特別何を挟んでいる感じでもないのだが、一点、バンズにやや特徴があって、少しばかりおいしく感じられた。
ビスケット、ないしはスコーンのような水分少な目のポクポクとした印象で、コレが果たしてどんな素っ気のない、ソッポ向いた味を披露するかと思っていたところが、意外や噛むほどに粉の甘味が僅かずつながら滲み出してきて、他店では味わえない、グラハムらしい風味と食感(=外国人好み)を味わうことができた――ちょっとだけネ。まぁこのバンズが食べたくて足を運んだワケなんですが……。
ただこの内容でいくら何でも\1,600はないだろう。サンドイッチなんか200円も300円も安い値段で、取り分けることを前提としたかのようなボリュームでドデンと出てくるというに、なぜハンバーガーの方が高いうえ、量が少ないのか?実に貧相である。見劣りがする。どうにも不思議でならなかったのだが……あんまり出したくないのかな?バーガー……
ちなみにぐるなびには「ゴブリン バーガー、ベーコン&チーズ入り\1,600」と出ているのだが、現地ではそのようなものは見当たらず、あるのはただ「100%ビーフ バーガー、フライドポテトとサイドサラダ添え\1,600」のみ……ん?サラダなんて付いてたっけ?
●限りなき戦い
行った時間が早かったせいも大いにあるだろうが、店内分布としてはテーブル派は極少数、みんなしてカウンターに鈴なりの、大盛り上がり。片肘付いてざっくばらんに話し込むその姿に、日本の立ち飲み屋ともまた違う、一種大らかな空気が漂っていた。「パブとバーの違い」といった辺りのことについては、北千住蜂の巣の高橋オーナーに訊いてあるので、またいずれ……。
BGMはチャンネル不明のダンス系……と思っていたところにツッェペリンの「限りなき戦い(The Battle Of Evermore)」が鳴り出して(MSGではありません)、そこでもぅワケが解らなくなった。TFF(ティアーズ・フォー・フィアーズね)も良かったが、やはりロッド・スチュワートの「You Wear It Well」辺りがかかると、非常にソレっぽく聴こえますな。あーあと話飛びますが、ジャマイカ産のシガーが置いてあります。
●ホブゴブリン赤坂 | ||
所在地: | 東京都港区赤坂2-13-19 多聞堂ビルB1 | |
東京メトロ千代田線 赤坂駅歩3分 地図 | ||
TEL: | 03-6229-2636 | |
URL: | http://www.hobgoblin.jp/ | |
オープン: | 2000年11月 | |
* 営業時間 * | ||
平日: | 11:00〜25:00 | |
土祝: | 17:00〜25:00 | |
定休日: | 日曜日(要確認) |
●ホブゴブリン六本木 | ||
所在地: | 東京都港区六本木3-16-33 青葉六本木ビル1F | |
都営大江戸線・東京メトロ日比谷線 六本木駅歩5分 地図 | ||
TEL: | 03-3568-1280 | |
オープン: | 2002年7月 | |
営業時間: | 16:00〜25:00 | |
定休日: | 無休(要確認) |