えー、毎日イチから選曲を考えてたのでは大変なので、やり易いようにある程度下準備(マニュアル化)しとこうと。その下準備には私自身の思考を分析し、一定法則を見出すのが良かろうと。しかし私の思考パターンは果たして広く世間に受け容れられるものなのかどうかと…
理想的な「朝」のイメージというものがある。以前「ひとえに"朝"と言っても日により季節によりさまざま」とは確かに書いたが、しかし理想的な「朝」の図はおそらく諸国万民共通、ほぼ一通りの像に集約できるものと思われる―爽やかな空気、小鳥のさえずり、窓から差し込む朝日…効果音的には一発小鳥のさえずりさえ入れれば、それだけで朝をほぼ完璧に表現できるだろう。もちろん「昼」然り「夜」然り、誰しもほぼ同じイメージを持っている。つまり、"共有"している。「季節」然り「天気」然り。そうした極めて根源的な事象にはことごとく確たるイメージが出来上がっているものである(摺り込まれた部分も含め)。その動かしがたい共有イメージそのものに対し、疑問を投じようとか、刃向かおうとか、あるいは背を向けようとか、そういうつもりは私にはサラサラない。爽やかなものを爽やかでないとか、暑いものを寒いとか、そこで争う気はない。むしろいかにその体感する爽やかさを音楽に置き換えて表現できるかという部分で力を発揮したい。
つまりお客さんに「(その選曲)あるあるあるぅ〜!!」と言わすことである(そんな番組なかったか…)。ないしは江川さんにガッテン!ガッテン!ガッテン!!とボタンを押させることである(嫌いな番組の一つ。ちなみに「へぇ〜」というボタンを押させることではない)。先に掲げたように”2年後カフェ”は、その時々の気分を映す場、つまりお客さんの気分を代弁する場である。同じモノを見、同じモノを感じて同じように思う…その同じように思ったモノ・コトを音に体現する―それが私のやりたいことである。よって
・分析して抽出したい法則性 とは→ 世間一般的な感じ方・考え方 であり、
・私が体現したいモノ とは→ 誰もが同じように思い・感じるコト である。
"私自身"は一般的感じ方・考え方を抽出するための一個の実験台、サンプルに過ぎない。あるいはセンサー―あっ、雨が降ってきた…というのを感知して、その雨の気分にふさわしい曲(爽やか?or鬱陶しい?)を選び、かける―そんな"感知器"である。感知基準はつとめてフラットたるべき。特異な発想の持ち主である必要はない。むしろ人並みな感じ方のできる者ほど今回の企画には適している。なぜなら”2年後カフェ”は、お客さんの気持ちの代弁者であるから…。何となく解っていただけただろうか。実はそんなに難しいコトをやるつもりはない(ただ説明の仕方が下手なだけだ)。特異な個性の"主張"より、同じ気分の"共有"を考えている。"DJ"なので。
ところでこれまで説明上「朝」「昼」「夜」と単純な3つの分類で通してきたが、実際には時間帯ごとに一日をさらに5つか6つに細分化しようと考えている。そこにさらに「天気」による分類と「季節」による分類などを加えれば、かなり細かな描写が可能になる。
BGMの再生にはCD-Rを使うことに、とりあえずしておく。
「かけっぱなしにしても退屈することなく鑑賞できる」クオリティを持ったコンピCD-Rを準備して、かけると。2004年5月現在、最もポピュラーなCD-Rは700MB≒80分収録可能なモノ。4分の曲が20曲入る。ただ音楽CD-Rを制作するのは現状決して楽な作業ではないし、また"その場・その時に似つかわしい曲をカテゴライズする"―という作業の性質上、PCを駆使すれば、もっとずっと楽なやり方というのは可能だとも思える。
たとえば所蔵のCDをすべてPCにダウンロードしてMP3なりWAVEファイルなりにしておく。あとはカテゴリーごとにフォルダをつくって「この曲は朝向き、この曲は冬…」という具合にヒョイヒョイ移動させてゆけば、作業としては実にシンプルだ。再生についてもジュークボックス的なソフトなどがもしあれば、ワンクリックで「次の曲はコレ」と曲順を決定できるかも知れないし、その日その日の曲順に「朝 pattern01」などとタイトルを付けて何百通りと保存できるかも知れない。ウーム…そりゃ楽だワ!その方面の調べは全く付いていないので、助言などいただけましたら幸い(つづく)
2004.5.23 Y.M